2016年5月、ニュルブルクリンクのフルコースで行われたWTCC第5戦ドイツラウンド。ロアル・モータースポーツ・シボレーを駆るトム・コロネル選手にとって、今年のニュルのハイライトは予選で獲得したポジション3ということになってしまった。前戦のモロッコ・ラウンドで優勝した勢いそのままに、ここニュルでもコロネル選手のシボレーは速かった。シトロエンワークスの2台に次ぐ予選3位の結果は値千金であると同時に、ロアル・シボレーのパフォーマンスアップが本物であることがを証明した。が、その喜びもつかの間、翌日の決勝ではまさかのタイヤバーストですべてがフイになってしまう。
レース1、スタートで失敗してしまったトム・コロネル選手は、3位のポジションから大きく順位を落としてしまう。しかも、必死の追い上げで5位まで順位を挽回した最終ラップの高速コーナーリング中に左フロントタイヤがバースト、そのままガードレールにクラッシュ&リタイアとなってしまう。コクピットの中で怒り心頭のコロネル選手。予選と決勝、天国と地獄、2本立ての動画でご覧ください。
3週間後、WTCC第6戦はモスクワ・レースウェイで行われた。この予選でもトム・コロネル選手のドライブするロアル・モータースポーツ・シボレーはその速さを発揮し、4位を獲得。ニュルでの不運を取り返すべく、決勝での活躍が期待さえたが、日曜日はあいにくの雨。ウエットレースの中、WTCCならではのバトルが展開されたが、ここでも勝利の女神はトム・コロネル選手には微笑まなかった。
レース1は、5位争いをしている最中にピットスルー・ペナルティーを課せられてしまう。スターティング・グリッドのライン内で斜めにクルマを止めてスタートしたという理由である。これで大きく後退し、激しく追い上げたものの12位でのフィニッシュ。レース2はさらに激しさを増す雨の中、他車との接触でクルマにダメージを受け、ピットインしたままリタイアとなる。ただし迫力の雨のバトルはまさにWTCC。ぜひビデオで確認ください。
さて、次戦は、6月26日ポルトガル・ラウンド。モロッコに次ぐ2勝目に期待しよう!